Étape 20 コース概要(154.5km・最終日)3653.6kmの旅の終着点はパリ・シャンゼリゼ……
各賞も差が付き確定したため、
例年通りのパレード走行となりました。
まずスタート前には、各賞受賞者が並んで走行。
各賞受賞者は以下の通り。
マイヨ・ジョーヌ(総合優勝)
フロイド・ランディス(フォナック・ヒアリングシステムズ)
マイヨ・ヴェール(ポイント賞)
ロビー・マキュアン(ダヴィタモン・ロット)
マイヨ・ア・ポワ・ルージュ(山岳賞)
ミカエル・ラスムッセン(ラボバンク)
マイヨ・ブラン(新人賞)
ダミアーノ・クネゴ(ランプレ・フォンディタル)
4人が並んで走る姿は壮観です。
そしてスタートの合図をしたのは、今年引退する
レースディレクターのジャンマリー・ルブランさん。
僕が見始めた頃から、この方がずっと旗を振っていた
イメージがあるので、なんだか寂しいです。
そして総合上位3人が横並びで走行。
さらに総合優勝したランディスが所属する
フォナックのチームが全員横並びで走行。
沿道の観客から称える声援が飛び交います。
残り100km程のいつもより早い場所で
ライプハイマーがスパート……と思ったら、
観客に混じって応援するという
パフォーマンスのためのスパートでした。
山岳ポイントでは、ポイントリーダーの
ラスムッセンがこれまたパレード的に先頭通過。
スプリントポイントでは、ポイントリーダーのマキュアンが
献身的に先導してくれたヴァンセヴェナントと
一緒に前へと上がっていきます。
2人で一緒に通過するのかな……と思ったら、
マキュアンが感謝の意を込めてヴァンセヴェナントを押し出し
スプリントポイントを通過させました。
自分がポイント賞を取る事が出来たのは、
アシスト達の働きがあってこそ……
そんな事が感じられて、もうこの時点で
ちょっとうるうる来ちゃいました。
そして隊列はほとんど乱される事無く
パリシャンゼリゼを目前に迎えます。
ここでは、40歳にもかかわらず見事にここまで走りぬき、
これでツールを引退するエキモフに対して敬意を表し、
集団はエキモフを先頭にシャンゼリゼの周回コースへ。
エキモフ1人で少し集団の前へ出て、観客達に応えます。
ライバル同士でありながらも、
互いの存在が無いと戦う事も出来ない選手同士。
戦うべき時には全てを賭けて戦いますが、
尊敬するべき所ではきちんと態度で示す……
こういうスポーツマンの態度は素晴らしいです。
そしてシャンゼリゼの周回コースへ突入。
最初に仕掛けたのはラクルーズ。
これで今年のツール最後の戦いがスタートします。
激しいアタックが繰り広げられていきましたが、
その都度吸収されて最後の1周に突入。
ゴール直前にはスプリンターが集団を形成して
最後のゴールスプリントへなだれ込みます。
最後のスプリント、良い感じでマキュアンが
抜け出したのですが、マキュアンの後ろに居た
ハスホフトが綺麗にさし切りステージ優勝を獲得。
ハスホフトは初日と最終日に優勝という
珍しい記録を達成しました。
そして表彰式。
表彰台の上の選手が、後方の凱旋門と綺麗にはまる
素晴らしいロケーションでの表彰式。
とても感動的な表彰式となりました。
ドーピングスキャンダルで、激震が走った開幕前。
しかし終わってみれば素晴らしいツールだったと思います。
今回のツールの展開を忠実に漫画にしようとすれば、
編集者に没されそうな、あまりにも漫画みたいな展開でした。
今年初めて全放送完全制覇をしたのですが……
全部のレースを見ると思い入れが全然違います。
最後にゴールした後、大きな虚脱感に襲われ、
そして悲しい気分になってしまいました。
3週間の間に、もっとツール・ド・フランスが、
そして自転車ロードが好きになったような感じです。