Etapa 18 コース概要(153.1km)
3日連続山岳ステージの最終日。
大きなタイム差が付くのは、こことEtapa 20の個人TT。
チームプレイでタイム差がつけられるのはここだけなので、
アシスト達の力が試されるステージです。
この日も50kmほど残した所から放送が開始。
7人の選手が大集団に3分半程の差をつけて逃げていました。
残り30km地点付近、2級のピアレス峠の手前の丘で
逃げ集団が分裂し、逃げ集団はセレンセン、
カイセン、デマテオの3人となります。
逃げ集団から遅れた選手達は、大集団に飲まれていきました。
ピアレス峠への登りの手前でセレンセンが抜け出し
単騎で逃げに入りました。
しかし残りが20kmで差は約1分と、
もう逃げ切れる可能性はほぼ無くなってしまいました。
そしてピアレス峠に突入。
まずアタックを仕掛けたのはイバン・マヨ、
これにエゴイ・マルティネスが山岳ポイントを取りに
イバン・マヨを追いかけていきました。
逃げていたセレンセンですが、2人についていく事が出来ず
どんどんと置いていかれてしまいました。
イバン・マヨとエゴイ・マルティネスピアレス峠を通過。
後方の集団は42秒差がついていました。
このままの状態で残り8km地点を過ぎ、
いよいよ最後の山岳、超級ラ・パンデラの登りへと突入。
ここで後方の集団との差は20秒、
またしてもマヨのアタックは不発に終わりそうです。
いきなり14%というきつい登りに、
集団も一気にバラけていきました。
しかし、1位ヴィノクロフ、2位バルベルデ、3位サストレ、
4位カシェキンの総合上位の4人はきちんと集団内に位置し、
戦闘開始の時を窺っていました。
まず集団からはルイス・ペレスがアタックしペースが上がり、
マヨ、エゴイ・マルチネスがあっさり吸収されてしまいました。
5位のゴメス・マルチャンテがアタックをしたものの、
バルベルデ所属のケースデパーニュにすぐに潰されていまい、
ゴメス・マルチャンテ怒りまくり。
解説の市川さんも、こういう動きがケースデパーニュが
協力してもらえない原因のような事を言っていました。
こういう事が原因となるのね……。
そして続いてはカシェキンがアタック、
これにサストレがついていきました。
このペースアップで集団が一気に壊れました。
バルベルデ達が追いついた……と思った瞬間に、
今度はヴィノクロフがカウンターアタック。
前方を走るカメラバイクに追いつく勢いのアタックで
一気にバルベルデ達を突き放します。
ヴィノクロフを追い上げるために、
バルベルデのアシスト役ホアキン・ロドリゲスが
駆けていったのですが、バルベルデはついていけません。
追いかけていったのはゴメス・マルチャンテと
カシェキン、そしてサストレのみ。
バルベルデはどんどんと差を広げられてしまいます。
さらに追走する3人の中からカシェキンがスピードアップ。
そのままヴィノクロフに追いついてしまいました。
バルベルデも最後の力を振り絞って前を追いましたが、
サストレ、ピエポリ、アントンの集団までは
追いついたものの、前を行くゴメス・マルチャンテと
アスタナチームの2人はほとんど見えず……
そしてサストレの方はここで遅れてしまいました。
バルベルデ、サストレはともに厳しい状況に追い込まれました。
先頭を行くアスタナチームの2人は、
後方とのタイム差を維持したまま逃げていきます。
そしてラ・パンデラの厳しい登りが終わり緩斜面に突入すると、
チームメイトの2人が協力して引いていき、
バルベルデの集団との差を開いていきました。
最後はヴィノクロフがカシェキンにトップを譲って2人でゴール。
カシェキンがグランツール初優勝を飾り、
ヴィノクロフもボーナスタイム12秒を獲得しました。
ゴール後に互いに肩を抱き合うように走った
ウィニングランに涙が出そうになりました。
3位はゴメス・マルチャンテが入ったため、
4位のバルベルデはボーナスタイムを一切獲得できず
44秒差を広げられて53秒差となりました。
Etapa 18 の結果
マイヨ・オロのヴィノクロフが、
バルベルデとの差をさらに広げました。
さらにコンビネーション賞まで獲得してしまいました。
山岳賞はエゴイ・マルチネスがポイントを重ね、
カウッキオーリに12点差をつけました。
ポイント賞のハスホフトは、もう確定かな。
Etapa 18 までの総合成績
少し起伏が激しいものの、終盤はほぼ平坦な部分が続くので
逃げ切るにはちょっと厳しめなコース。
ただ、バルベルデにとってはここでアタックするしか
チャンスは残っていません。
ステージ優勝を狙う総合下位の選手達をうまく使えば、
逆転も……厳しいかな
Etapa 19 コース概要(205.3km)
Etapa 20 コース概要(27.5km・個人タイムトライアル)
Etapa 21 コース概要(142.2km・最終ステージ)