タイトルは勉学術となっていますが、
主な内容はどんな本に触れるべきなのか?
本をどういった読み方をすべきなのか?
という感じで、本を中心に書かれています。
この本で書かれていた事に全て同意するわけではないのですが、
強く同意できる点も多くありました。
中には「これは言い過ぎじゃないの」と思わせる部分もありますが、
むしろこれ位強く言い切らないと説得力を持たないのかも。
ここからは本文中で印象に残った点を引用しながら
自分の考えも併記していこうと思います。
「本当に独学をしている人はどうしているのか。
睡眠を削って読書のための時間を捻出するとか、
書斎をどうするとかにまったく頓着することなく、
ただひたすら本を読み、考え、
知の世界を広げているだけである」P39 L8~10
自分が興味有る無しにかかわらず色々な本を読めと
この本には書かれていますが、自分もそうしていきたいと思っています。
これはまた後で書かれている事とかぶるのですが、
自分好みのものだけで違う分野の知識の流入がないと
考えが硬直化してしまいがちになりますから。
「借りた本で得た知識はその本を返却したときに消える」P41 L3
これは自分の勉強観の裏返しの表現にとれるのかも。
誤った知識を書いたときには、かならず消しゴムで消して
頭の中に残さないようにしています。
逆に頭の中に残したい事は、しっかり書いた上で
その書いたノートなどを丁寧に扱うようにしています。
ノートを丁寧に扱う事によって、知識も丁寧に扱っていると感じ、
意識への知識の定着が進むと思っているからです。
「自分の感情をコントロールするのは
大人が身につけるべきことの一つである。
怒りっぽい性格というものはあるが、
その性格は変えることができる。
本をたくさん読む事によって変えられるのだ。」P43 L13~15
ここまではっきり言っちゃって良いのかな?
同意できないけども、力強い言葉なので心に残りました。
「人々の流入が見られない場所では知的な面でも経済的な面でも
目覚しい発達は無かった。そのもっとも身近な例は日本だ。
鎖国が解かれるまで日本は学問においても経済においても
全くの後進国であったのは歴史年表の事項を
比較してみるだけでもわかる」P141 L3~5
人の動きが回りからなくなると、
とたんに視野狭窄に陥っていく事がありますから、
この一節には頷きまくっていました。
引用では挙げませんでしたが、宗教的背景を理解しないと
外国文化の理解が進まないってのは、「なるほど」って感じでした。
ちょっと自己啓発っぽい部分も有りましたが、
かなり為になる本ではありました。
ディスカヴァー・トゥエンティワン
白取 春彦(著)
発売日:2006-12-30
発送時期:通常24時間以内に発送
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おすすめ度:
独学のススメ
学問の手段化を唾棄する
参考になった