創作(二次創作含む)の場合には、対象物が好きだからからこそ
湧き上がった妄想を形にして伝える……。
うちみたいなスポーツサークルや文章・評論系の場合には、
対象物の魅力や良さを伝えるべく自分の言葉を使って表現する……
様々な定義が人によってあるでしょうけど、
僕個人としてはタイトルにも書いたとおり、
「好き」の表現が同人活動だと思っています。
ですから、儲けているサークルさんの作品であっても、
その作品が好きでたまらないという気持ちが感じられる
本になっていれば、自分にとっては問題はありません。
逆に、本(サイトもあり)で原作に文句をつけるなど、
作品に対してのリスペクトが感じらない作品や、
ただただ仲間内の受けを考えているだけの作品は
読んでいても全く面白く感じる事が出来ません。
最近多いんだよな……こういう本が、
アイシーだと男女カプジャンルの多くが(以下略)。
このままだと本題にいけないので、途中をすっ飛ばして……
この事件を機に、ワンダーフェスティバルのような当日版権を
という意見も出てくるかもしれません。
しかし、当日版権制度は著作権の面では有効ですが、
フィギュアと同人誌の製作にかかる時間の違いから、
ワンフェスとは違った問題が生まれる可能性があります。
フィギュアの場合、突発で作品を作るという事はほとんど出来ませんから、
事前の申請によって著作権問題をクリアする事が可能です。
良い事尽くめのように感じられますが……問題点もあります。
昨年の夏にワンフェスを初体験しましたが、
イベント自体はとてもレベルが高く、造形物を見るのが
とても楽しかったのです……しかし感じたのは流行からの乖離。
夏コミでは凄い盛り上がりを見せていた涼宮ハルヒが、
ワンフェス会場ではほとんど見られなかったのです。
当日版権の申請時期の関係で、春・夏開始の作品のフィギュアは
夏のイベントには間に合わないのですね。
(全く許可が出なかった可能性もありますが)
当日版権制度は著作権の問題をクリアにする反面、
フットワークの重さを生み出してしまう諸刃の剣となります。
かたや同人誌は本ですから、製作の時間は段違いに短く
前日に作り始めて本を作り上げる事が出来ます。
ですから、もし当日版権制度が取り入れられることになれば、
他ジャンルの突発本を作れなくなってしまいます。
これではコミケのパワーを損なわせる事にもなりかねません。
さらに、当日版権を許可しようにも同人誌の場合は
本の完成形が出来るのはイベントの直前になりますし、
サークル数も多いですから、全部を見ることはほぼ不可能でしょう。
そうなると、当日版権制度自体が機能しなくなります。
法的な問題を考えれば、当日版権で全て問題が片付くのですが、
本がフットワークの軽い媒体である事を考えると、
当日版権を得ずに販売する本も出てくる可能性もあり、
それだけで片付くような問題でもなくなります。
今回の脱税事件で、規制が強くなる可能性もありますから
有限会社コミケットをはじめとした、イベント主催団体の対応に注目です。