ミラノ~サンレモ(294km)コース図
コース断面図(全体図 & 残り30km)
終盤にある2つの小さな峠が大きなポイント。
ここで差をつけることが出来れば逃げ切り濃厚。
しかし例年は集団でのゴールスプリントになっている模様。
今年は逃げ切りか、それともスプリント勝負になるのか?
294kmを1日で走りきるクラシックレース(ワンデーレース)。
第1回の開催が1907年という事で、今年は開催100周年。
ただし戦争で中止した回があったため、今回は98回目のレースです。
放送開始時点では230kmを越えたあたり、
補給地点を終えた直後だったので、サコッシュを肩にかけていた
選手もおり、最終決戦へ向けて準備を整えている感じ。
とは言っても、ここまでで230kmも走ってきているのに、
まだ60km以上も残っていますよ。
平均速度が45km/hを超えるかなりペースが速い展開。
スプリンターにとってはやや厳しいか?
レースの方は、クニスキー、デコルト、セラー、
エルナンデス、ブルの5人が逃げており、
集団との差は3分ほどとなっていました。
チーム紹介、解説の永井孝樹さんによるレースの展開予想と
レースの概要が語られていたのですが、集団で落車が発生。
セバスティアン・イノーが立ち上がれず救急車で運ばれます。
この落車で集団が分断されてしまい、置いていかれた選手達は
集団に追いつくために足を使わされてしまいます。
雨で路面が湿っていて滑りやすくなっており、
コースコンディションとしてはあまりよろしく無い状態です。
逃げていた5人ですが、タイム差が詰められている事もあり、
少しずつペースが上がっていきます。
このペースアップについていけず、デコルトがまず脱落、
そしてセラーも置いていかれ、3人での逃げとなります。
小さな峠の下り坂でまたしても落車発生。
今度はダヴィト・コップが起き上がれず、
自転車も大きく破損してしまっている位、激しい落車だったようで、
首を固定しながら救急車へと運び込まれました。
さらにはインペリアの街中でまたしても落車が発生。
今度はマルコ・ザノッティが起き上がる事が出来ません。
このような形で脱落はして欲しくないのですが……残念です。
勝負所となるラスト2つの峠の1つ目、チプレッサ峠へ突入。
先頭の3人からはエルナンデスが飛び出し、
クニスキーとブルが遅れてしまいます。
さらに集団からは、ヴォクレールがアタックを仕掛けると、
クインツァートが反応、一度は集団に吸収されたものの
このアタックを機に集団はさらにペースアップします。
この後その集団からペリッツォッティが単独で抜け出すと、
まずはモレッタが追いつき、
さらにはポポヴィッチもが2人に追いつき、
豪華なメンバー3人で追走集団を形成しました。
逃げ切りも可能なぐらい力を持った3人の集団……
しかしチブレッサ峠の下りでモレッタがコントロールを失い、
カーブを曲がりきれずに側壁に激突。
右足を骨折してしまったようで、今シーズンの大半を
棒に振ってしまいそうな大怪我になりそう、残念です。
この後追走の2人はエルナンデスをパスし、先頭集団になります。
そして2人で最後のポイント、ポッジオ峠へと突入。
さすがに登りでは集団の力は絶大、
TTスペシャリストのカンチェラーラが集団を引き
30秒近くあったタイム差をどんどんと詰めていきます。
残り9km手前にして逃げていた2人が吸収され、集団は1つとなります。
集団が1つとなった為、再アタックが予想されたのですが、
ここで仕掛けたのはポポヴィッチ、
アタックを成功させ集団から抜け出します。
ポポヴィッチに対し、まずはエフィムキンが追い上げを図り、
さらに集団からも6人が抜け出しポポヴィッチを追いかけます。
8人が一団となったのですが、逃げ集団で激しいアタックが開始。
最終的にはリッコとジルベールが抜け出し、山頂に到達します。
山頂での後続とのタイム差は10秒、
残り距離を考えると心もとない差ではありますが、
狭い下り、滑る路面を考えるとトラブルが起きる可能性も高く、
逃げ切りの可能性も残しています。
下りを終えた2人はラスト2km強の平坦コースへ突入。
平坦になって集団は俄然ペースを上げ、
逃げる2人へと襲い掛からんとばかりにペースを上げます。
残り1km手前で集団は逃げていた2人を吸収し、
ゴールスプリントの勝負へともつれ込みます。
各チームエース級のスプリンターが残っているゴールスプリント、
チームミルラム(MRM)が良いポジションを得ていたのですが、
エースのペタッキが不発。
横からまくってきたオスカル・フレイレが華麗に差しきり
トップでゴールラインを通過、2車身差近くをつけての快勝でした。
綺麗に隊列を組んでいたミルラムのペタッキは全く伸びず、
トム・ボーネンも追い上げ及ばず3位に沈みました。
1位 6時間43分59秒 オスカル・フレイレ(ラボバンク)
2位 same time アレン・デイヴィス(ディスカバリーチャンネル)
3位 same time トム・ボーネン(クイックステップ)
ミラノ~サンレモ 全成績(注意・pdfファイルです)