prologue Londres(London) - Londres【7.9 km】
コース図 コース断面図
イギリスの中心街を駆け抜けるタイムトライアル。
史上初のロンドンスタートとなりました。
起伏も少ないですし、距離からみると9分半前後でゴールしそうな感じ。
このステージで優勝すれば、自動的に総合トップの証
マイヨ・ジョーヌを着る事が出来ますから、
価値の高いステージ優勝となります。
実況は白戸太朗さん、解説は今中大介さん、栗村修さんのダブル解説。
レースの中継開始時点では、まだレースは始まったばかり。
所々にきついカーブがあるのですが
名所が次々と目に入ってくるコースとなっています。
まず良いタイムを叩きだしたのはボネ、
平均時速は50km/hを超え、9m26s22でゴール。
スペシャリストではないボネがこのタイムですから、
まだまだタイムは縮まりそうです。
道路でのルート取りについての解説陣の言葉が為になりました。
抵抗を減らす為に路面の良いところを選んだり、
わざと白線上を走ったり、轍の中を走ったり……
タイムトライアルはこの力の勝負なので、
この様な細かい差の積み重ねの差が、
最終的には大きな差になるという事が分かりました。
アスタルロサが9m23s88と暫定トップタイムを出した直後に、
期待されていたTTスペシャリストのオグレディが落車。
カーブの処理を誤ったのか、膨らんで外側に置物に接触、
そのまま前に投げ出されるように転倒してしまいました。
スピードが乗っていただけにダメージが心配されます。
オグレディは中間計測地点ではトップタイムだったのですが……
肉体的にも精神的にも痛い落車となってしまったかな。
中間計測地点でザブリスキーのタイムは5m24s、
さらにカルペツも5m22s。
ゴールタイムはザブリスキーが9m22s98とあまり伸ばせず、
対するカルペツは9m16s77と後半に大きく伸ばし
暫定トップに立ちました。
中盤に差し掛かり、有力選手も次々と登場。
グセフが中間計測でカルペツと同タイムを計時。
そしてゴールでは9m15s99とカルペッツのタイムを0s78更新。
久しぶりにタイム更新を期待させる走りを見せたのがクレーデン。
中間計測地点で5m14sと、これまでのトップタイムを8s上回るハイペース。
クレーデンのゴールタイムは9m03s30、2位グセフと12秒差、
平均時速は52.4km/hととんでもないタイムを叩きだしました。
地元出身のTTスペシャリストであるミラーが登場。
観客からも大きな歓声が上がりましたが……
調子が悪かったのかタイムは9m23s60、
平凡なタイムで終わってしまいました。
この後クレーデンのタイムを上回ってきたのが
ツール・ド・スイスの2回のTTをともに制したカンチェッラーラ。
この日のタイムトライアルでも、爆発的な加速力と、
速度を維持する持続力、コーナーへのアグレッシブな突っ込み、
実況・解説陣が驚嘆の声を上げる位、
画面を通してでも速さが実感できる凄い走り。
中間計測ではクレーデンを7s上回る5m07sで通過。
この時点で白戸さん・栗村さんが絶叫しまくり……
そしてオグレディが落車したコーナーでは先導するバイクに肉薄。
スムースすぎる走りにただただ感嘆の声が上がるばかりでした。
そしてゴールタイムは、ただ1人9分を切る8m50s74。
平均時速は53.7km/h、2位に13秒差をつける圧勝でした。
総合上位を狙う選手の中には大きく遅れる選手はほとんどおらず、
中盤以降の力勝負に期待が持てる結果となりました。
新人賞候補のデッケルは9m21s21、
優勝候補のヴィノクロフは9m20s48、
2人とも良いタイムでまとめてきており出足は順調でした。
・prologue 個人成績
1位 8m50s ファビアン・カンチェッラーラ(CSC)
2位 + 13s アンドレアス・クレーデン(AST)
3位 + 23s ジョージ・ヒンカピー(DSC)
全選手個人成績&ステージ成績
http://www.letour.fr/2007 からClassementをクリック
「CLASSEMENT GÉNÉRAL」が総合成績
「CLASSEMENT DE L'ÉTAPE」がステージ成績です。
いよいよétape 1から本格的なレースがスタート。
まずはスプリンターが活躍する平坦ステージが続きます。
イギリスでのステージはここが最後となるので、
地元選手の発奮に期待です。
étape 1 Londres(London) - Canterbury【203 km】
コース図 コース断面図