今日レビューを書いた2試合は、
ともにターンオーバーを多く喫したチームが
勝ってしまったという珍しいケース。
奪った回数と喫した回数の差をターンオーバーレシオと呼びますが、
このレシオが-3のチームが勝つ確率は極めて稀。
にも関わらず、同じ週で-3よりも酷いチームが
2チームも勝ってしまったのですね。
そしてこの試合では、最善を尽くしたのに
その事がとんでもない結果を招く事に。
逆に勝った側が奇跡を幾重にも重ねたとも言えるのですが、
アメフトの得点システムの面白さが感じられる試合。
さらに言えば、試合を終始支配されていたとしても
大事な場面で上手くやった為にそれだけで勝ってしまったという事に。
スタッツと結果が必ずしも結びつかない事が、
スポーツの面白さの1つでもあるのですが……あの負け方はショックすぎる。
BS1で放送された試合なので「▼」に。
放送 NHK-BS1
実況・曽根優さん、解説・生沢浩さん。
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1Q
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2Q
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3Q
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4Q
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TOTAL
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DAL
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0
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10
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3
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12
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25
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BUF
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7
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10
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7
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0
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24
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公式スタッツ & ハイライト映像etc.
http://www.nfl.com/gamecenter?season=2007&week=REG5&game_id=29270
史上唯一、スーパーボウルで2年連続同一カードがあったのですが、
この2チームがその時の組み合わせ。
その時はカウボーイズが2回とも勝利しています。
開幕4連勝と波に乗るDALは、攻守ともに安定感抜群。
しかしBUFは前週にやっと初勝利、
エースQBも離脱しており戦力的にも苦戦は必死。
予想ではDAL圧倒的有利と言われていましたが、
BUFの頑張りで試合は思わぬ展開に。
終盤の展開はシナリオがあったかのような劇的な物となりました。
ターンオーバーを6回喫したにもかかわらず、
サヨナラFGで開幕5連勝を飾ったDAL。
この日のヒーローは、FG成功率が100%だったKフォーク。
53ヤードの決勝FGは、BUFがタイムアウトを取った為に
蹴り直しとなったのですが、ルーキーとは思えない落ち着きぶりで
2回目のFGもほぼど真ん中に蹴りこみました。
オフェンスはQBロモが大乱調。
5つのインターセプトと1つのファンブルロストと
1人で6ターンオーバー全てに関わってしまいました。
しかし前半最後のドライブでは36秒でFGに繋げ、
試合最後のドライブでも、残り18秒から3プレイでFG圏内に運び
決勝FGを演出するなど、良い面も見せました。
目立たなかったですが守備もこの勝利の立役者。
失点はFGによる3点のみでした。
ディフェンスが頑張った事で、試合に踏みとどまれたように感じました。
この勝ち方は強いのか、それとも……
次週に真価が問われる事となりそうです。
BUFはずっとリードしていたのですが、
最善を尽くした事が敗因になるという皮肉な結果となりました。
ディフェンスで2つのINTリターンTD、
スペシャルチームがキックオフリターンTDと、
オフェンス以外で21点も獲得した事によって
試合の主導権を握る事が出来たのですが、
オフェンスの攻め手の少なさが最後まで響いてしまいました。
第4QのFG圏内まで進んでいながら喫したINTは
QBエドワーズの若さが出てしまった感じ。
ここでFGを決めておけば2ポゼッションになっただけに、
このINTはあまりにも痛いプレイでした。
相手QBの乱調につけ込んでいたディフェンスですが、
後半は長いドライブを立て続けに許してしまい
最後に力尽きてしまった感じでした。
でもこのパフォーマンスなら責められませんよ……。
善戦した事を評価すべきか、逆転負けを喰らった事を悔いるべきか、
しかしこの試合で得た物も多くあると思われますね。