公式サイト
http://www.letour.fr/index.html
étape 17 Embrun → L'Alpe-d'Huez【210.5km】
http://www.letour.fr/2008/TDF/LIVE/fr/1700/etape_par_etape.html
ガリビエにラルプ・デュエズ、単独でも組み込まれたくない峠を含め
超級山岳×3に210km強の距離……
今年のツールの行方を占う最難関ステージがやってきました。
総合上位勢がどのような駆け引きを見せるかが楽しみです。
実況は白戸太朗さん、解説は今中大介さん、栗村修さん。
放送開始時点ではまだスタート前、
しかもプレスタート前から放送されました。
総合争いに大きな影響があるステージという事で
いつもとは違ってやや緊張感が感じられました。
このステージも、スタートの合図がされた直後に
ヴォゴンディがアタックを仕掛けてきましたがこれは吸収。
しかしこの後ペレス、ヴェリトス、ディグレゴリオの3人が抜け出します。
なかなか距離が開きませんでしたが、
逃げを容認するチームも出始めたのか徐々に間が開いていきます。
それでも逃げに乗ろうとする選手が何度もアタックを仕掛けますが、
これらの動きは集団に潰されてしまいます。
それでも前日にも逃げたシューマッハーが
なんと再び逃げに乗ってきました……この精神力は凄いわ。
さらにオジェ、ルカトルが追走を始めましたが、
これは25km地点付近で吸収されました。
この後、フランク・シュレクがトイレ休憩に入ったからか
大集団はペースダウン、タイム差がようやく広がり始め
これで逃げがようやく決まった形となりました。
3級Côte de Sainte-Margueriteの山頂は
シューマッハー、ディグレゴリオ、ペレス、ヴェリトスの順に通過。
大集団は2分20秒遅れで通過。
第1スプリントポイントは
ディグレゴリオ、ペレス、シューマッハーの順に通過。
そして超級Col du Galibierの登りが始まりました。
標高差1165m 距離20.9km 平均勾配5.6%
標高2645mまで登っていくのですが……
この峠は1つ目ということで逃げ集団、大集団ともに
大きな動きは無いままレースは進行。
大集団の中からは山頂間際でポイントを取るべく
5人ほどの選手が抜け出しました
この中で抜け出したのはコール、
ヴォクレールは死んだ振りをしていたのか山頂寸前で猛追。
しかしコールが5位通過、ヴォクレール、オーガスティンの順で通過。
Col du Galibierからの下り、ここ数日下りで事故が多発しているので
気をつけて欲しいと思っていましたが……
逃げ集団ではディグレゴリオが倒れかけたあおりを食らい
ペレスがコースアウト。
しかしスピードが落ちていたのですぐに復帰できました。
そして集団の方でも落車が発生。
山頂の時点で飛び出していたヴォクレールが、
下りを単騎で下っていきます。
このヴォクレールにチュルーカ、ニバリ、バレードが合流しましたが、
CSC率いる大集団がこの追走集団を吸収。
追走集団の吸収のためにタイム差が一気に縮まり3分半ほどの差に。
小さな山を登った後の下りでディグレゴリオが遅れ始め、
そのままどんどんとタイム差が広げられてしまいました。
これで逃げ集団は3人に。
大集団も落ち着いたのか再びタイム差が広がり始めていました。
2つ目の山岳・超級Col de la Croix de Ferに突入
標高差1529m 距離29.0km 平均勾配5.2%
距離がとんでもなく長い登り、標高も2067mあります。
逃げ3人はペースを変えずに進んでいきましたが、
大集団ではカンチェッラーラが引き始めたため
最大7分程度まで開いた差が次第に縮まり始めました。
残り75kmを切り、逃げ3人からペレスが脱落。
大集団でも続々と選手が脱落しています。
脱落したメンバーの中にはモンフォール、ポポヴィッチが、
そしてしばらく経ってから昨日がけから転落したオーガスティンも……
有力選手でも脱落してしまうような厳しい登りのようです。
このステージでもカンチェッラーラの引きが強烈、
遅れたペレスを吸収する頃には逃げ2人とのタイム差は3分を切りました。
そして逃げ2人からシューマッハーが脱落、
これでヴェリトスの単騎逃げとなりました。
大集団では昨日優勝したデッセル、昨日2位のカザール、
そしてクネゴが脱落……クネゴはもう駄目か。
ここでカンチェッラーラがお役ごめん。
しばらくして前から落ちてきたシューマッハーを吸収しましたが、
もう集団は20人を切っています。
超級Col de la Croix de Ferの山頂をヴェリトスが先頭で通過。
大集団は1分10秒遅れで通過、コールが集団の先頭で通過し
2位の18ポイントを獲得、これで山岳賞のポイントをガッツリ稼ぎました。
超級Col de la Croix de Ferの下りで、大集団に選手が続々と合流。
危険を回避するためにペースを落としているのかな。
またピノーが大集団から抜け出し、
そのまま逃げていたヴェリトスに合流。
タイム差は残り25km地点一時約2分まで開いていました。
ほとんど登りの無い約40kmほどの下り&平坦基調の場所を超え、
クライマックスの超級L'Alpe-d'Huezの登坂口に到着。
標高差1154m 距離13.8km 平均勾配7.9%
標高は1850mとそれほどあるわけではありませんが、
九十九折で続く登り坂はカリスマ性抜群です。
登坂口で逃げていたヴェリトスが脱落、これは仕方ないかな。
大集団は45秒遅れでL'Alpe-d'Huezに入りました。
大集団ではまずはサストレがアタック、
これにメンショフがついていきます。
この動きでクネゴ、キルシェンが遅れ始めてしまいました。
一度は集団に吸収されたサストレですが再アタック、
この抜け出しに集団は反応せず……
抜け出したサストレはピノーを抜き去り先頭に立ちました。
そして最初のアタックに反応したメンショフが
残り12km以上あるこの場所で集団から脱落。
ここで脱落するとなると、総合争いからは脱落確定になります。
大集団からはエフィムキンがアタックしましたが、
この動きはアンディ・シュレクが封じ込めに成功。
今日も言わせて欲しい、CSCは分厚いですわ。
続いてはフランク・シュレクがアタック、
これでエヴァンスは脚を使わされてしまいます。
エヴァンスはそのままカウンターアタックを仕掛けますが、
今度はコールに潰されてしまいました。
有力勢ではサミュエル・サンチェスが脱落、
集団ではフランク・シュレク、バルベルデが次々とアタック、
これで集団が中切れを起こしてしまいました。
この中切れは解消しましたが、エヴァンスに脚を使わせました。
そして山岳賞ジャージを着るコールが少し厳しそう。
集団はペースが上下する厳しい状況。
全体的にはペースが落ちてしまったからか
サミュエル・サンチェス、メンショフが集団に再復帰。
ここから集団の動きがほとんど見られなくなります。
残り5kmのアーチを超えてタイム差は2分以上まで広がりました。
たまらずという感じでエヴァンスがアタックを仕掛けましたが、
他の選手達に易々と対応されてしまいます。
これはエヴァンスにとっては厳しい展開になってます。
サストレが残り1kmのアーチを通過する頃、
追走のメイン集団は残り2kmのアーチを通過。
ちょうど1kmの差がついています。
ここで一度は遅れていたサミュエル・サンチェスが
アタックして抜け出しに成功。
ここにアンディ・シュレクが合流しました。
他の選手は置いて行かれてしまいました。
結局、サストレはそのままゴールラインを通過、
ラルプ・デュエズをほぼ単独で登坂した事となりました。
サミュエル・サンチェス、アンディ・シュレクが2分03秒遅れ、
バルベルデ、フランク・シュレクが2分13秒遅れ、
エヴァンス、メンショフ、コールらは2分15秒遅れ、
サストレがほぼ1人勝ちという状況になりました。
総合1位、マイヨ・ジョーヌはステージ優勝のサストレが獲得。
山岳賞のコール、ポイント賞のフレイレ、
新人賞のアンディ・シュレクは変わらずでした。
・étape 17 成績
1位 6h 07m 58s カルロス・サストレ(CSC)
2位 + 2m 03s サミュエル・サンチェス(FDJ)
3位 + 2m 03s アンディ・シュレク(CSC)
・総合成績
1位 74h 39m 03s カルロス・サストレ(CSC)
2位 + 1m 24s フランク・シュレク(CSC)
3位 + 1m 33s ベルンハート・コール(GER)
http://www.letour.fr/2008/TDF/LIVE/fr/1700/classement/index.html
(ステージ成績と総合成績、他のポイント賞に関しても
タブをクリックすると見られます)
étape 18 Bourg-d'Oisans → Saint-Étienne【196.5km】
http://www.letour.fr/2008/TDF/LIVE/fr/1800/etape_par_etape.html
細かいアップダウンはあるのですが、
ここまでの3ステージに比べると遥かに楽なステージ。
前日までに力を使った総合上位勢はお休み……のはずですが、
捨て身のアタックを仕掛ける選手が出てくる可能性も。