19°Tappa TREVISO - TERME DI COMANO (179km)
コース図(from J SPORTSサイト)
今年のジロも残り3日、最後の山岳ステージです。
翌日に個人タイムトライアルが控えているので、
上位陣はそれに備えたいところですが……
1日でタイム差を逆転するのは厳しいので、
ここで勝負を賭けてくる選手が出る可能性も。
そうなるとより面白いレースになるのですが、どうなるか?
放送では、女子プロロードレーサーである沖美穂さんがゲストで登場。
沖さん以外の日本人選手を呼ぼうという動きがあり、
自分自身の活躍が、他の日本人選手が欧州のプロチームに
入る為の指針となるからこそ頑張っている、
という話をしていました。
パイオニアだからこそ背負う使命感……
そのプレッシャーにも負けずに活躍している事に感心しきりでした。
3日前と同じように雨に低温という悪コンディション。
放送開始時点では、1級山岳フガッツェ峠の頂上をちょうど通過中。
この時点では10人超の逃げ集団が出来ていましたが、
まだ集団が形成されたばかりという事で、
後方の集団との差はほとんど有りませんでした。
出来た逃げ集団にはディルーカ、シュレク、シモーニ、
クネゴ、マッツォレーニの上位5人が入っていましたが……
翌日に個人TTがあるという事でペースはそれほど上がらず、
後方からどんどんと選手が合流していきます。
そんな中でマヨが集団から抜け出したのを機に、
総合上位争いに関係の無い選手が次々とアタック。
目まぐるしく状況は変化していきましたが、
フガッツェ峠からの下りが終わった頃には、
逃げ2人(ロサダ、マヨ) ~ 追走集団その1(5人) ~
追走集団その2(4人) ~ 大集団(主要選手)
という形に落ち着きました。
先頭から大集団までの差は約2分、大集団は逃げ容認の方向なのか、
どんどんとタイム差が広がっていきます。
ゴール前の3級山岳の登りで、追走集団その2が大集団に吸収。
追走集団その1からはガルゼッリが脱落している姿が
映し出されていたのですが……カメラが切り替わった後に
逃げ集団2人からマヨがペースを上げ始めます。
このペースアップにロサダは付いていけず、
マヨが単騎での逃げに入りました。
解説の栗村さんが大興奮……マヨは2003年のツール・ド・フランス、
ラルプ・デュエズの登りステージ以来、
3大ツールでの勝利が無いとの事。
確かに肩入れしたくなってしまうのも理解できます。
ロサダはこの後失速し、4人となった追走集団にも抜かれました。
その追走集団からは、一時ラスムッセンが抜け出したものの
3級山岳バッリーノ峠の通過後に集団に吸収されてしまいました。
バッリーノ峠の通過時には、マヨと追走との差は約50秒。
残り距離は10km超しかないと言うべきか、まだ10kmあると言うべきか。
バッリーノ峠の下りで追走集団が分裂、
ペトロフとヴィスコンティの2人が、マヨを追って行きます。
タイム差は約30秒となり、勝負はこの3人に絞られたか。
マヨはゴール前の最後の登りもこなし、
下り基調のラスト6km超に突入。
路面が湿っているので、コーナリングも慎重。
見ているこちらも体がこわばってしまっていました。
結局マヨはラストまで後続を寄せ付けず、
そのままゴールラインまで逃げ切りました。
4年ぶりのグランツール優勝は
サウニエルデュバル移籍後グランツール初優勝。
記念すべき勝利となりました。
2位にはヴィスコンティ、3位にはマルツァーノが入りました。
総合上位勢は同タイムでゴール、
今年のジロの決着は、20°Tappaの個人タイムトライアルに
持ち越されることとなりました。
・19°Tappa 個人成績
1位 4時間34分49秒 イバン・マヨ(SDV)
2位 43秒 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(QSI)
3位 +1分04秒 マルコ・マルツァーノ(LAM)
19°Tappa 全選手記録
・総合成績
1位 86時間46分28秒 ダニロ・ディルーカ(LIQ)
2位 +2分24秒 アンディ・シュレク(CSC)
3位 +2分28秒 ジルベルト・シモーニ(SDV)
4位 +3分29秒 ダミアーノ・クネゴ(LAM)
5位 +3分46秒 エディ・マッツォレーニ(AST)
19°Tappa 終了時点総合記録
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