16°Tappa AGORDO/Dolomiti Stars - LIENZ (Austria) (189km)
コース図(from J SPORTSサイト)
2回目の外国ゴール(今回はオーストリー)
これまでに比べれば起伏は少ないものの、
最後の山岳がゴール手前27kmという事で
スプリント勝負はちょっと厳しそう。
優勝争いに関係ない選手が逃げやすそうなコースかも。
雨という悪コンディション、スタート直後に2級山岳
という事も重なりスローペースの展開。
放送開始時点では、集団は一団となって90km付近を走っていました。
雨が降っていて気温は10度以下と、
30度近くあった最初の1週間とは全く違った
厳しい環境になっていました。
レースが動いたのは補給ポイントを超えた120km手前、
ジョアキム、マンジェルの2人がアタックを決めます。
この2人のアタックを機に集団が活性化し、
様々な選手が仕掛け始めました。
オーストリー突入後、3級山岳手前の2つの登りでは
抜け出す選手、スピードが落ちる選手が入り混じり
集団は1つの形に定まらない状態が続いていきます。
オーストリー2つ目の登りでは、先頭集団はジョアキム、
ガルゼッリ、マンジェル、ラストラス、カウッキオーリ、
ディーン、ルビエラ、セラーノの8人の体制に。
しかし2つ目の登坂の後の長い下りで、
ガルゼッリがアグレッシブな下りを見せて他の選手を置き去りに。
一気にタイム差を広げていきました。
3級山岳バンベルグの登りの前では、
先行するガルゼッリ、追走集団に5人、
さらにもう1つの追走集団、そしてメイン集団という形に。
そしてバンベルグの頂上では、
ガルゼッリと第1追走との差は43秒、第2追走との差は約2分半、
総合上位陣が属する大集団は6分遅れで山頂を通過。
逃げているメンバーに総合成績で脅威となる選手がいない為、
集団は積極的に追うことをせず
休養日的なレースとなっているようです。
一気に下りきったガルゼッリは最後の周回コースへ突入。
追走5人との差は、残り15kmでは40秒強、残り10kmでは38秒差と、
逃げ切りも差しきりもありうる微妙なタイム差に。
ここで第2追走との差は2分以上と、勝負は前の6人に絞られました。
残り7km程の所で、追走集団からラストラスがアタック。
しかしこのアタックが失敗してしまうと、
そのまま追走集団では選手達が牽制状態に入り、
タイム差があまり詰まらなくなってしまいました。
残り5kmで追走5人とは30秒差、
しかも追走5人はバラバラの状態とガルゼッリ有利な状況。
ガルゼッリは最後の力を振り絞ってペダルを踏み続け。
そのままゴールラインまで逃げ切りました。
30km以上を逃げ切ったガルゼッリ、
素晴らしい走りで今年のジロ2勝目を獲得しました。
追走集団は牽制の果てに1分01秒遅れでゴール。
人数が多ければ速くなるのですが、
上手く共闘できないと逆に遅くなってしまうという
自転車ロードレースの難しい点が出てしまいました。
大集団は8分10秒遅れでゴール、
総合上位陣のタイム差に変化はありませんでした。
明日は終盤の勝負所ゾンコラン峠、
総合上位陣の激しい戦いが期待できそうです。
・16°Tappa 個人成績
1位 5時間34分07秒 ステファノ・ガルゼッリ(ASA)
2位 +1分01秒 ローラン・マンジェル(A2R)
3位 +1分01秒 リカルド・セラーノ(TCS)
16°Tappa 全選手記録
・総合成績
1位 73時間43分12秒 ダニロ・ディルーカ(LIQ)
2位 +1分51秒 エディ・マッツォレーニ(AST)
3位 +2分56秒 アンディ・シュレク(CSC)
16°Tappa 終了時点総合記録
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