14°Tappa CANTU - BERGAMO (192km)
コース図(from J SPORTSサイト)
途中までは平坦ですが、中盤に1700m以上登る1級山岳マルコ峠、
さらに2級山岳が1つとタイム差が付きやすそうなコース設定。
総合上位陣の駆け引き・争いに注目するとともに、
大逃げする選手にも期待したいステージです。
放送開始時点では、1級山岳マルコ峠の登坂の真っ最中。
11人が逃げており、ベッティーニ、パッラ、ピノッティなど
ここまで活躍していた選手に加え、
ラスムッセンという山岳スペシャリストも居り、
なかなか面白い逃げ集団が形成されていました。
しかしタイム差は2分ほどと、ややリードは少な目。
山頂まで残り2kmという所でガルゼッリが仕掛け
追走していた集団から抜け出します。
登りの終盤に差し掛かった頃には、
逃げ集団、追走の大集団ともに脱落者が出始め、
それぞれの集団の人数がかなり絞られていきました。
マルコ峠の下りで目まぐるしく集団が再編成され、
きちんと追えない状況でしたが……マルコ峠を降り終えた所で、
先頭集団、追走集団、さらにディルーカ属する集団という形に。
ここから先頭集団に居たマヨが戦略的に後退、
追走集団の引き上げにかかりました。
このマヨの動きは見事に成功、後ろからの集団を前に追いつかせ
17人の逃げ集団を形成させました。
逃げ集団の力を増大させて、ディルーカとの差を広げたい、
そんな思惑があっての戦略でしたが、
まずは第1段階は成功といったところでしょうか。
この時点で逃げ集団とディルーカの集団との差は55秒となっていました。
続いての2級山岳ラ・トリニタ・ドッセナ、
ここの登りもきつい……逃げ集団からは
登りに強いラスムッセンが脱落したのをきっかけに
少しずつ人数が絞られていきます。
また追い上げる集団もペースが上がったからか、
こちらも脱落者が続発しました。
ラ・トリニタ・ドッセナの頂上では逃げ集団は7人に、
ここから1分4秒遅れでディルーカの集団が通過していきました。
下りではペトロフの落車にシュレクが巻き込まれました。
何とか集団に復帰をしましたが、
ちょっと力を使ってしまったかな……
ここ数日の活躍で個人的に応援するようになっているので、
なんとかこのステージは上手く乗り切って欲しいな。
逃げ集団7人を、ディルーカ属する19人の集団が追う形で
そのまま最後のベルガモの町へ突入していきます。
逃げている7人と、追い上げる集団との差は残り10km地点では52秒差、
追いつけるか、追いつけないか微妙な状況です。
旧市街に入ってからシモーニが仕掛けて
集団から抜け出しました。
このアタックにガルゼッリが反応してきましたが、
シモーニはペースをあげそのまま置き去りにしていきます。
追走集団でもディルーカがアタック、
このアタックに付いていけたのはリッコ、ブルセギンのみ。
上位争いをしているシュレク、クネゴが置いていかれてしまいました。
単騎で抜け出したシモーニはそのまま残り1kmのアーチをトップで通過。
この時点で逃げ切り勝利は確実となりました。
あとはステージ優勝の行方のみ……
シモーニ、ガルゼッリ、そして残りの5人という体勢で
最後のゴールスプリントへ突入。
ここで2番手につけていたガルゼッリがためていた足を爆発、
残り300mで1秒差まで迫ると、そのまま最後の直線で
シモーニをかわしてトップでゴールしました。
これでシモーニは2分42秒遅れの総合5位に上がりました。
一時は遅れたクネゴ、シュレクは何とかディルーカに追いつき
追走集団10人は、一団となって38秒遅れでゴール。
ディルーカは、シモーニ、マッツォレーニと
3分以上差をつけていた選手と差を詰められたものの
他の選手とのタイム差は維持できました。
クネゴ、シュレクもタイム差を維持と、最低限度の仕事を果たしました。
・14°Tappa 個人成績
1位 4時間58分34秒 ステファノ・ガルゼッリ(ASA)
2位 same time ジルベルト・シモーニ(SDV)
3位 same time パオロ・ベッティーニ(QSI)
14°Tappa 全選手記録
・総合成績
1位 62時間10分40秒 ダニロ・ディルーカ(LIQ)
2位 +55秒 マルツィオ・ブルセギン(LAM)
3位 +1分57秒 アンディ・シュレク(CSC)
14°Tappa 終了時点総合記録
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