12°Tappa SCALENGHE - BRIANÇON (Francia) (163km)
コース図(from J SPORTSサイト)
チマ・コッピと呼ばれるその年のレース最高峰が登場。
今年のチマ・コッピはアニェッロ峠(標高2744m)。
高低差は最大で約2500mというとんでもない登りです。
しかもこの後にさらに1級山岳イゾアール峠も待ち受けており
選手達を苦しめる事間違いなしのコースです。
放送開始時点では、アニェッロ峠の登りの途中、
90km付近まで進んでいました。
リブロン、ルブランジェの2人が逃げており
集団とは14分40秒の差が付いていました。
逃げていた2人ですが、100km手前でリブロンが遅れ始め、
ルブランジェ1人での逃げとなりました。
サウニエルデュバルのリッコ、ピエポリなどが
集団を強烈な勢いで引き、サヴォルデッリ、ポポヴィッチなど
有力選手らを一気に脱落させます。
最終的に集団は、マッツォレーニ、シモーニ、ピエポリ、クネゴ、
ガルゼッリ、ディルーカ、シュレクの7人となりました。
ガルゼッリはアニェッロ峠の手前で遅れ、
6人はルブランジェから5分58秒遅れでアニェッロ峠を通過。
遅れたガルゼッリも下りで追いつき、
追走集団は再び7人となりました。
アニェッロ峠の頂上付近では雪が残っており、
頂上を越えてフランス側に入った後は、
北側の斜面になったからかさらに大量に雪が残っていました。
選手達もウィンドブレーカーなどを自転車を漕ぎながら着て、
寒さ対策を行いました。
ペタッキなどスプリンタータイプの選手は、
先頭から20分遅れでアニェッロ峠の頂上へ到着。
スプリンターにとっては完走への最大の難関でしたが、
苦しみながらも上りきれるのがスゴいなぁ。
7人の集団は、先行するルブランジェとの差を詰めながら
この日2つ目の峠、1級山岳イゾアール峠へと突入。
まずはアニェッロでも遅れたガルゼッリが置いていかれます。
そして残り30kmを切った少し後に、集団を引き続けていた
ピエポリが役割を全うして集団から脱落。
その直後にシモーニがアタックを敢行、
2回行いましたがここでのアタックは探りのようで
すぐに集団に戻ってきました。
いよいよステージ優勝に向けて、そして総合優勝に向けての
激しい駆け引きが始まりました。
残り25kmのアーチをくぐった後に、シモーニのアタックを機に
クネゴが集団から遅れ始めます。
ここで名物の「悪魔おじさん」が登場、
いつも通りトライデントを持って応援していました。
この「悪魔おじさん」、はてなのキーワードに
登録されているとは……「悪魔おじさん」の知名度恐るべし。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/
%B0%AD%CB%E2%A4%AA%A4%B8%A4%B5%A4%F3
集団を形成している4人はルブランジェに追いつくと、
そのまま一気に抜き去りました。
そして軽く雨が降ってきてきたイゾアール峠の頂上付近で、
クネゴが再び先行する4人に追いついてきたのですが……
ウィンドブレーカーを着込んだディルーカが
満を持してアタックを敢行。
このアタックで再びクネゴが千切れました。
ディルーカがトップでイゾアール峠を通過し、
山岳賞争いで大きなアドバンテージを得ました。
イゾアール峠を越えてからは基本的に下り基調。
置いていかれた3人+クネゴもこの下りでディルーカに追いつき、
再び5人で集団を形成して下って行きます。
残り1400mを切り、Uターンをした後最後の登りが始まりました。
しばらくは5人が一団となって走っていましたが、
残り1kmのアーチを抜けた直後にディルーカが仕掛けました、
ここでクネゴ、マッツォレーニが脱落してしまいました。
ディルーカ、シュレク、シモーニが一団となって
街中の狭い登り道を登って行きます。
ここで再びディルーカが突き放しにかかります。
シュレクは遅れ、ディルーカとシモーニが一騎打ちに。
しかしディルーカは一度も先頭を明け渡さず、
そのままゴールへと飛び込みました。
これでマリア・ローザを再び獲得、
2位とは1分以上、そして他の有力選手とも差を広げる
完璧なレースでした。
2位はシモーニ、3位シュレクは大健闘でした。
明日のタイムトライアルは、このステージに続いて
鍵を握るステージとなりそうです。
・12°Tappa 個人成績
1位 4時間46分39秒 ダニロ・ディルーカ(LIQ)
2位 same time ジルベルト・シモーニ(SDV)
3位 +7秒 アンディ・シュレク(CSC)
12°Tappa 全選手記録
・総合成績
1位 56時間42分25秒 ダニロ・ディルーカ(LIQ)
2位 +1分03秒 マルツィオ・ブルセギン(LAM)
3位 +1分16秒 ダビ・アローヨ(GCE)
12°Tappa 終了時点総合記録
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