ツール・デ・フランドル【259km】
コースマップ
コースプロフィール
コースプロフィール内には、斜度や登坂距離ではなく
石畳の長さが示されているのが特徴的。
コース中に21回の石畳、18回の登りがあり(石畳と登りの複合もあり)
距離も250km超という難易度の高いレースです。
放送開始時点では7人が逃げており、残りは125km、
集団とは9分40秒ほどの差がついていました。
逃げていたのは、ガルシアアコスタ、マンジェル、フランツォーイ、
クチンスキー、ベルヴィスト、プシェ、チャリンギ、の7人。
先頭交代もスムースに行い会長に逃げています。
しかし上のアドレスでコースプロフィールを見てもらえれば
分かりますが、18回の登りはこの後に全て残っており、
勝負はこれからが本番という感じです。
石畳の上を走行しているときは、
目で見て分かる位自転車が揺れまくっています。
石畳は抵抗が大きい上に自転車が跳ねるため、
選手自信には疲れやストレスが溜まりやすく、
自転車も石畳の隙間にハマったり、段差が原因でパンクしたり、
自転車自体が壊れたりと、かなり悪い事ずくめ。
そんな人・車ともに過酷な試練が18回も有るのです。
見たくは無いのですが、落車が相次いで発生……
エリック・ザベルなど有力選手も巻き込まれ姿を消しました。
レースの方は、逃げ集団に対して大集団が少しずつタイム差を
詰めていくというオーソドックスな展開。
ただし登りが狭い事もあり、登りで良い位置を確保するために
大集団の中でも主導権争いが激しく展開されていました。
そして18回の登りが続く後半戦にいよいよ突入。
中には最大斜度20%超や、平均斜度12%超という
普通の人には登れないような急な登りが、
しかも石畳付きだったりするのが恐ろしい……。
プロ選手とはいえこの厳しい登りで、
大集団に属していた選手も少しずつ淘汰されていきました。
残り50km地点で、逃げと大集団との差は3分40秒。
しかしまだ登りは7回、最後から2番目には最大の難所である
ミュール(壁の意)が待ち受けていますから、
勝負所はまだまだこれからです。
逃げ集団からガルシアアコスタが脱落、
そして大集団からはTTスペシャリストのカンチェラーラが
凄い勢いで飛び出し逃げ集団へと迫っていきました。
カンチェラーラとついていったステーグマンは
残り35km地点で逃げの6人に合流。
これで逃げ集団は8人となりました。
しかしその逃げ集団8人もミュールの前に集団に吸収され、
ミュールの登りが勝負場所となりました。
そしていよいよミュール(475m/9.3% 最大斜度19.8% 石畳)へと突入。
まずは前年の覇者トム・ボーネンが先頭で引き始めます。
しかしボーネンは途中で失速し、代わりに上がってきたのがバッラン
他の選手達を置き去りにしていきます。
バッランについていったのはホステのみ。
他の選手達は登りの頂上で10秒近く差をつけられてしまいました。
バッランとホステは、後方集団とのタイム差は広げられなかったものの
タイム差を維持したまま最後の登りも消化。
後方の追走集団は意志の疎通が出来ていないのか、
バラけた状態になってしまい、タイム差を縮める事が出来ません。
残り1kmを切り、先頭の2人は逃げ切りを確信。
後は2人での駆け引きが始まりました。
ホステがバッランの後ろについて、
アタックのタイミングを計っていましたが……
残り200mでアタックを開始。
ホステも一時は1車身の差をつけたのですが、
バッランは足をしっかり残していました。
残り20mほどで差し返しそのままゴールラインを通過しました。
2位のホステはここ4年で3回目の2位、
ゴール後泣いていた姿がとても印象的でした。
3連覇がかかったボーネンは、35秒遅れの12位に沈みました。
1位 6時間10分15秒 アレッサンドロ・バッラン(LAM)
2位 same time レイフ・ホステ(PRL)
3位 5秒遅れ ルカ・パオリーニ(LIQ)
ツール・ド・フランドル 全選手成績
ツール・ド・フランドルは凄かった、熱かった。
春のクラシックは面白いと聞いていましたが、
こんなに面白いとは……4月は毎週生放送があるので
これから放送されるレースにも期待しちゃいますよ。
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