étape 7(129.5km)コース図
距離は短いものの、1級山岳が3つも有るので、
タイム差がつきやすそう……
という事で、逆転も大いにありえる、
盛り上がりが期待できるステージです。
放送開始時点ではBTLのヴォクレールが単騎で逃げていましたが、
56km以上も残っているのに差は1分40秒ほどという事で、
逃げ切りはかなり厳しい状況です。
それでもヴォクレールは、ここまでの2級&1級山岳を
ともにトップで通過し山岳ポイントを荒稼ぎ。
この時点でポイントの上では山岳賞をほぼ確定的にしました。
あとはゴールをするだけです。
ヴォクレールを追いかける集団には、
GSTのレベッリン、DSCのコンタドールなど総合上位陣が勢揃い。
来るべき戦いのときに向けて様子を見ている状態です。
ヴォクレールは1人きりのまま、
1級山岳ラ・テュルビ(89.5km地点 7.6km/4.8%)へ突入。
しかし1人と集団では登る速さに差が有りすぎ、
結局ヴォクレールは残り40km手前で集団に吸収されてしまいました。
ヴォクレールの吸収で集団が先頭となったのですが、
その集団からも厳しい登りでどんどんと選手が千切れていきます。
そんな中でも総合上位の選手達は、集団の先頭付近に陣取り
互いに睨みを利かせている状態。
そんな中でラ・テュルビ峠を超えた直後に
TMOのブルグハートがアタックを敢行し、成功させます。
さらにGCEのペレス・サンチェス、C.Aのボチャロフ、
COFのモンフォールの3人が追いつき、
4人で共闘して逃げ体勢に入ります。
逃げている4人は後方の集団との差を30秒強つけたまま
最後の1級山岳コルデゼ(113.5km地点 7.6km/6.1%)へ突入。
登り始めでモンフォールがギアチェンジの際に
チェーンが外れてしまったのですが……
自転車に乗りながら器用に直しちゃいました、凄いなぁ。
追走集団も最後の登りに突入、厳しい登りで
選手がどんどんと削られていきます。
そして集団からは総合2位にコンタドールが単独アタック。
前に逃げていた4人を一気にかわしていきます。
対するレベッリンの方は、まだ追いつけると踏んで落ち着いているのか、
力がもう残っていないのか、差を広げられてしまいます。
コルデゼの山頂ではコンタドールとレベッリンの差は約30秒。
山頂からゴールまでは約10km、下りと平地、
そして1人対集団なので、まだ決着というタイム差とは言えません。
下りでは集団有利のはずなのですが、、
途中からはラ・テュルビと同じコースで下っていくので、
この下りは今日2回目……きちんと地形を把握しているからか、
コンタドールは単騎逃げにもかかわらず粘りの走りを見せます。
タイム差を減らしたものの、それでも20秒以上の差をつけて
残り1kmのゲートを通過。
そして……コンタドールは最後まで逃げ切りに成功。
1日前に失敗したアタックを今度は成功させてのステージ優勝、
そして大逆転で総合優勝をも勝ち取りました。
コンタドールは新人賞対象選手でしたが、
移籍して初のUCIプロツールのレースで
新人賞だけでなく総合優勝というのは凄すぎです。
レベッリンは集団でゴールしたものの、
コンタドールとは22秒差でゴール。
アシスト達がいなくなっていたのが響いて
最後の最後に力尽きた感じでした……
それでも35歳にも関わらずこの成績、立派でしょう。
étape 7 成績
1位 3時間15分46秒 アルベルト・コンタドール(DSC)
2位 19秒遅れ ダビデ・ロペス・ガルシア(GCE)
3位 19秒遅れ ジョアキン・ロドリゲス(GCE)
étape 7 全成績リスト
étape 7 総合成績
1位 29時間55分22秒 アルベルト・コンタドール(DSC)
2位 26秒遅れ デイヴィッド・レベッリン(GST)
3位 42秒遅れ ルイスレオン・サンチェス(GCE)
étape 7 終了後 総合成績
各賞のリーダーは以下の通り
ヴォクレールは完走さえすれば山岳賞だったのですが、
遅れていたために放送内での表彰式には間に合わず。
好きな選手なので、喜びの表情が見たかったな。
ポイント賞
フランコ・ペリツォッティ(LIQ)
山岳賞
トマ・ヴォクレール (BTL)
チーム賞
ケースデパーニュ
UCIプロツールの初戦、パリ~ニースが終了。
まだシーズン序盤という事で、仕上がっていない選手も
多いかと思いきや、白熱のレース展開が続いて大盛り上がり。
かなり楽しませていただきました。
次は24日のミラノ~サンレモ、今度はワンデーレースです。
スプリンター達の活躍に期待したいです。
BTL = ブイグテレコム
GCE = ケースデパーニュ
C.A = クレディアグリコル
COF = コフィディス
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