様々な自転車と、その自転車にまつわる人間ドラマを描いた
自転車漫画の傑作がこの「並木橋通りアオバ自転車店」。
レースで使われるロードレーサーから、普通のママチャリまで、
自転車なら何でも題材としてしまう作品の懐の深さが凄いです。
巻頭の作品でジウジアーロ氏デザインの「ブルゾン」が
テーマになっていたのですが、このフォルムがカッコよいんです。
http://www.masnoko.net/07_various/blouson1.html
こちらで写真が見られますが、作品中でもその華麗さが
損なわれる事無く美しく描かれていまして、
読んでいて惚れ惚れしてしまいました。
直線的な形ってのは魅力的に見えるんだよな……なんでだろ。
隣のお兄さんとの約束を折り畳み自転車が結びつけた話、
初ボーナスで父親の思い出の自転車をプレゼントする話など、
シリアスな話が続くので、全体では少し地味な印象になっていますが、
それぞれの話が違ったバラエティ豊かな面白さを持っています。
そしてもう19巻なのですが、基本は短編が集まった話なので
どの巻からでも読み始められるのが強みですね。
(もちろん全部読んでいた方がキャラの動きが分かりやすくなって
より楽しめるのですけど)
この本を読んで自分好みの自転車を見つけ、
これからの訪れる春に自転車で走り回るのも良いかもしれませんよ。
少年画報社
宮尾 岳(著)
発売日:2007-02-09
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:668
PR