放射線に関しては、高校までではほとんど習う機会が無いですし、
目に見えない物なので「未知の物」というレッテルが貼られ
有用さについてはあまり知られていません。
この本では、放射線についてほとんど知らなかった東嶋和子さんが、
放射線とは何かについて自ら調べた本でして、
今現在使われている放射線の利用法などを通じて、
放射線を正しく知る為の本に仕上がっています。
構成も上手いです。
まずは第1章で、身の回りにどれだけの放射線があるのかを記して、
放射線が如何に身近な物であるかを記し、
不安を煽るような先入観を取り除いています。
そして第2章では、レントゲン教授による放射線の発見から
放射線についての基礎知識が記されていまして、
しかし本番は第3章以降の放射線利用について。
タイヤの強度の強化、食品への照射などなど
レントゲン撮影のようなメジャーな使用法以外に触れられており、
目から鱗な内容が揃っています。
本のタイトル通り「放射線利用の基礎知識」を得るためには
うってつけの本だと思います。
物事を正しく知る事が出来れば、
さらによりよい使い方も生み出せるようになりますから、
そのための基礎知識を得る本としては最適なのではないでしょうか?
講談社
東嶋 和子(著)
発売日:2006-12-20
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