短い自分の観戦暦の中で、
印象に残っている采配を代表して3つほど挙げてみます。
2006シーズン WEEK 13 IND @ TEN
http://www.nfl.com/gamecenter/live/NFL_20061203_IND@TEN
17-17の同点で迎えた、残り15秒からのTENの3rd downの攻撃。
ボールは敵陣42ヤードまでしか進んでおらず、
FGを蹴る為にももう少し前に出たかった場面でしたが、
QBヴィンス・ヤングが滑ってしまいプレイが崩れてしまいます。
パスを投げ捨て後退は免れたものの4td downを迎えてしまいました。
ここでTENのHCジェフ・フィッシャーは、
一時はフィールドゴール(以下FG)チームを投入し
60ヤードのFGを狙わせようとしました。
しかしFGが失敗するとINDに蹴った位置でボールを与えてしまう事となり、
FGでサヨナラ負けを食らう可能性も……そこでHCフィッシャーは、
パントチームを投入しますが、ここでINDはパントに対応する為、
最後のタイムアウトを使ってきました。
これでINDのタイムアウトは無くなってしまった為、
サヨナラ負けのリスクが減ったと判断したHCフィッシャーは、
再びFGチームを投入し、60ヤードのFGにトライさせました。
結果はKビロナスが見事にFGを成功させ、
残った7秒も凌ぎきりTENが勝利を収める事となりました。
選手の交代によってタイムアウトを使わせる……
面白い戦略を見せてもらいました。
2003シーズン WEEK 9 NE @ DEN
http://www.nfl.com/gamecenter/live/NFL_20031103_NE@DEN
23-24で負けていたNEは、残り3分06秒で攻撃権を得たのですが、
自陣1ヤードという厳しいポジションから全く前へ進めず
4th downに追い込まれてしまうと、
ここでNEのHCベリチックは、故意にセーフティをする選択をしました。
セーフティによってDENに2点は与えますがそれでもFGで追いつく3点差。
さらにパントも自陣1ヤードからではなく、
自陣20ヤードから蹴る事が出来るようになりました。
結局この後、NEディフェンスがDENオフェンスをきっちり止めると、
NEオフェンスがTDを奪って逆転勝利に繋げました。
故意に相手に得点を与える……
「肉を切らせて骨を断つ」という諺を体現した試合でした。
2002シーズン WEEK 7 SF @ NO
http://www.nfl.com/gamecenter/live/NFL_20021020_SF@NO
時計が一時止まる2ミニッツウォーニングの時点で、
27-28でリードしたNOがボールを保持して1st downの攻撃、
NOは残り1ヤード地点まで攻め込んでいました。
ここでNOはランプレイでTDを奪ったのですが、
オフェンスは12人の選手を使っていたのです。
これはもちろん反則だったのですが、SFのHCマリウッチは
タイムアウトが1つしか残っていなかった事もあり、
時間を残すために反則の受け入れを拒否し、NOにTDを与えます。
8点差を追いつくべく最後の攻撃に賭けたSFですが、
敵陣20ヤードまでボールを71ヤード進めましたが、
TDを奪う事が出来ず敗れてしまいました。
一番印象に残っているのがこの試合の采配でして、
SF側は計算しての采配だと分かるのですが、
もしかしたらNO側も、相手にタイムアウトが残っていないことから、
TDを奪いやすくするべくあえて12人でプレイしたのかも……
もし狙って12人でプレイさせたのであれば、凄い戦略ですよ、これ。
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