Etapa 9 コース概要(207.4km)
休息日を翌日に控えたEtapa 9は、高難易度の山岳ステージ。
3級・1級・1級・3級・超級ときて、最後は1級の山頂ゴール。
距離も200km超とかなり厳しいコース設定です。
放送の方は5番目の山岳、超級のサン・ロレンソ峠からスタート。
ダビ・アローヨとマルチネスデエステバンの2人が
逃げ集団からさらに抜け出していました。
しかし、総合上位の選手が揃った集団が2人を追い上げ、
サン・ロレンソ峠の頂上通過時に約1分の差まで詰めていました。
サン・ロレンソ峠からの下りで、アントンが逃げの2人に
追いついていたのですが、集団の追い上げペースがすさまじく、
23km以上を残した地点で集団に吸収されてしまいました。
逃げを吸収したのと入れ替わるように、
ベッティーニがアタックを敢行。
しかしクライマーで無いベッティーニの逃げに脅威は無く、
単騎での逃げという事もあり、集団は逃げを容認します。
この後、解説の市川さんが日本の現状について
厳しい意見を吐きまくり。
昔は「オリンピック6位の選手を学生が破った」
「世界選手権に何人も出場」
「2年生の渡辺先輩が世界選手権でベスト16に」
という実例を挙げながら、今の大学生では
全日本レベルに達している選手が少なく、
「他の学生に勝つ事だけで満足しているように見える」
「目が世界に向いていない」
従ってU-23(23歳以下)のカテゴリ内では、
23歳以下の実業団選手ばかりが勝ってしまっている。
確かに小さな範囲内で満足していたら、
成長は望めないですよね……。
レースの方は最後の登りコベルトリア峠へと突入。
残り7km直前でズィマイドがアタックを仕掛け
逃げていたベッティーニを追い抜いて行きましたが、
そのズィマイドも集団にあっさり吸収されてしまいます。
そしてズィマイドが吸収されたタイミングで、
今度はチームアスタナの2人、
ビノクロフとカシェキンが飛び出します。
このアタックの勢いは凄まじく、
集団は反応する事が出来ず逃げを許してしまいました。
さらにマイヨ・オロのブライコヴィッチが、
集団から遅れ始めてしまいました。
先行する2人は20秒ほどリードして山を登り続けます。
サストレ・バルベルデ・ディルーカ・ゴメスマルチャンテの
総合優勝を狙う選手達も追い上げを開始しますが、
なかなかタイム差が詰まっていきません。
残り2kmを切った所で、バルベルデが追い上げる為に
アタックを仕掛けると、サストレ・ディルーカが千切れます。
バルベルデは逃げ2人との差を縮めて行きましたが、
ヴィノクロフもこれを察知してカウンターアタック。
結局ヴィノクロフが最後まで逃げ切り、2連勝を達成。
ヴィノクロフのこの3日間の走りは凄かったです。
http://www.jsports.co.jp/style/vuelta2006/hola/index.html
ヴィノクロフはこの漫画を見たのかな……って位、
気合入りまくりの最後のアタックでした。
Etapa 9の結果
マイヨ・オロはバルベルデの手に渡りました。
バルベルデはコンビネーションジャージも獲得。
山岳賞は、地道にポイントを重ねてきたカウッキオーリが獲得。
これでブエルタも前半戦が終了。
総合成績も各賞についてもかなりの混戦になっているので、
休息日明けからの戦いが面白くなりそうです。
Etapa 9までの総合成績
休息日明けのEtapa 10は、距離はそこそこ有るものの
3級山岳が1つだけ……しかし終盤に起伏が多く
思わぬドラマが展開されるかも。
Etapa 10 コース概要(199.3km)
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