革新的な野球漫画「ONE OUTS」の最新18巻が発売されました。
現実の野球にきちんと則しているのですけど、
アプローチの仕方が今までの作品とは大いに異なっています。
「おお振り」が、現実的で実際に行われている練習や
トレーニング論を使って物語を描き出していますが、
「ONE OUTS」では、もっと現実的な『勝負』を前面に打ち出し、
密度の濃い腹の探り合いなどの心理戦、
そして今まで描かれなかったような野球理論を使って、
緻密かつ大胆な野球漫画に仕上げています。
ここまでほぼ無敵を誇っていた主人公渡久地に、
大きな変化が出てきたこの18巻。
特に最後の見開きの2ページの展開は、
これまでからは考えられないような台詞が並びまして、
クライマックス間近?と思わせるような展開になっています。
作者の甲斐谷さんが好きという事も有りますが、
この作品が好きな理由の1つには、「野球が好きだ」って
気持ちが作品を通じて伝わってくる事。
現在の野球界の問題点も鋭く指摘していましたし、
これからの野球界がなすべき事も描かれていました。
単行本派なので本誌での展開は知りませんが、
上でも書いた通りクライマックスは近いと思われます。
ここまで様々な『裏切り』を見せてくれましたが、
その『裏切り』があと少しで見られ無くなるのかと思うと
少し寂しくも有りますね。
集英社
甲斐谷 忍(著)
発売日:2006-08-18
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:1027
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