今日のテーマは「割り当て」
・問題
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ファースト
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セカンド
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サード
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ショート
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外野
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A
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6
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5
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6
|
5
|
6
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B
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8
|
7
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6
|
8
|
7
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C
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4
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5
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4
|
4
|
5
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D
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6
|
7
|
6
|
4
|
7
|
E
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10
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8
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10
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7
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10
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上の表のようにAさん~Eさんに守備力が与えられている。
(守備力の数値は1が最高、10が最低)
この時、AさんからEさんを、どのように配置すれば
守備力を一番高める事が出来るか?
5人で5ポジションという事で、総当りで調べても120通りですから
力ずくでも答えを導き出す事は可能です。
しかし、上手く問題の条件を変化させる事が出来れば、
答えにかなり近づく事となります。
自分のアプローチの仕方としては……
僕もたけしさんの考え方と同じだったのですが
AさんからEさんについて、最小の値で全ての値を引き、
表の数字を小さくして考え易くしました。
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ファースト
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セカンド
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サード
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ショート
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外野
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A
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1
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0
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1
|
0
|
1
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B
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2
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1
|
0
|
2
|
1
|
C
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0
|
1
|
0
|
0
|
1
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D
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2
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3
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2
|
0
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2
|
E
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3
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1
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3
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0
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3
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ここからなら力ずくでも、正答を出すのがかなり容易になります。
しかし、中村先生による正解の解説では
もっとエレガントでスマートな方法が紹介。
きちんと解法が体系化されていて、
とても鮮やかに解が導かれるようになっていました。
この法則をきちんと理解し、プログラミングさえ出来れば、
どんな問題でも最適な解を導出する事が出来るようになります……
卒業論文のときに似たような事をやったなぁ。
これって、行列を使った考え方に近いんですよね。
実際、「線形計画法」という言葉が解説で出てきましたし。
線形計画法は、高校2年生で学ぶ
数学の中では実生活に一番密接な学問……なのかも
大学に入ると「オペレーションズリサーチ」という名前で
様々な事を学ぶ事となります。
大学時代で一番大変だったレポートがこれだったなぁ。
自分のレポートは120枚(2週間で)。
他の人は200枚超えの人もいたからなぁ……
少ない人は20枚程度でしたけど。
そしてこのように値を小さくして考える方法は、
小学校レベルでも気がつく可能性が有る内容なのです。
その例がこちら。
・例題
5人の身長が182cm 190cm 174cm 183cm 177cm
この5人の平均身長を出しなさい。
この問題を解く時に全部の数値を足すのは
数が大きくなりすぎて、計算ミスが起き易くなります。
ですから例えば180cmを基準とし、
180cmより大きい人からは余計な値を奪ってプールし、
180cmより小さい人にプールした分を回して
全員を180cmにしてしまいます。
最後に余ったプール分(もしくは不足分)を
5人に平等に分配すれば平均値が出せます。
182
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190
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174
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183
|
177
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+2
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+10
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-6
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+3
|
-3
|
上の表は180を基準としており、
余りは(+2)+(+10)+(-6)+(+3)+(-3)=+6
この余りの6を5人に分配すると、1人あたり1.2となるので
平均値は181.2となります。
このように数値を小さくするように処理すれば、
考え方も楽になってくるのです。
その為に行列の計算は大事なのですが……
今は固有ベクトルも余りやらなくなっちゃったし
行列の面白さは高校生の時には理解できなくなっちゃっているかも。
面白い学問なんだけどな。
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