正直な所、「鋼の錬金術師」が無ければこの作品自体が
表に出るようなことは無かったのかもなぁ……
などと思ってしまうぐらい地味な作品。
でもそんな地味な作品だけどめちゃくちゃ面白いのですよ。
この2巻は読み応え抜群のエピソードが続きます。
特に印象的だったのが冒頭のピザ作成。
押し付けられた形ながら、勇吾くんが自分のためではなく
人のために動くことの喜びを知るという
成長を描いたエピソードになっていました。
その努力の結実が、食べたときの笑いであったり、
みんなから浴びせられる感謝の言葉だったり。
この展開は痺れさせられまして、何度も何度も読み返しましたよ。
そして後半は夏休みになり、農家で様々な体験をしていきます。
ここでは前半とは打って変わり、農業・牧畜業の厳しさを
真正面から描いています。耐性が無い人には厳しいかもしれませんが
よくよく考えると残酷な表現も出てきます。
この2巻だけで酸いも甘いも表現されているってのが凄いなぁ。
派手さは無いのに読ませる力があるのがこの作品。
長く続いて色々なエピソードが読めると良いなぁ。
PR