5回戦の戦いに入っていますが、
これまでの3回の戦いを相手に研究された為に
西浦がこれまでとは違って後手に回る展開になっています。
能力ではほぼ互角ながらも、
徹底した研究で罠を用意しハメていくあたりは
スポーツの持つ戦略性が上手く描かれているところ。
選手個人の身体能力だけで勝敗が決してしまう、
そんなじゃんけん的な考えをしてしまいがちですが
スポーツの醍醐味は戦術でそれを覆す事が出来る事。
スーパープレイとは違った地味な面白さを
描写してくれているのは、個人的には高く評価したい点です。
作者ひぐちアサさんの野球への愛は
巻末のおまけからも見て取る事が出来ます。
難しい内容であり、作品にもほとんど関係ないのですが
ルールというのは意味あって作られたものなので
これを覚える事でより野球の奥深さを感じられるようになると思いますよ。
講談社
発売日:2009-06-23
おすすめ度:
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