新しい自転車に古い自転車、高い自転車に安い自転車
町乗りの実用的な自転車にロードレーサー、
世の中には様々な自転車が存在していますが、
この作品の良い所はそれら個別の自転車ではなく、
自転車という大きな括りで作品を描いている事。
知っているタイプの自転車の話からはその自転車への愛情を感じられ、
知らないタイプの自転車の話からは魅力的な部分が感じられ、
どの話にも驚きや感動が秘められているのです。
でも今回は自転車の種類そのものよりも
自転車をめぐるメンテナンスの話に注目です。
以前は自転車屋が無かったので簡単なメンテナンスを
自分で行っていたというお婆さんの話からは、
自転車を長く使って欲しいというメッセージが伝わってきます。
またブレーキパッドの取り替えの話では、
定期的な整備の大切さを知る事が出来ます。
基本的に読み切りという形態なので、
様々な自転車を絡めやすいという利点はありますが、
逆に毎回1から作り直しという事でも有ります。
そのような厳しい制作条件の中で良作を生み出し続けるこの作品。
作者の自転車愛がなせる業だと思います。
少年画報社
発売日:2008-05-09
おすすめ度:
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