漫画の感想で「リアリティ」という言葉が使われていると
「?」って思ってしまいます。
ノンフィクションの作品であれば
リアリティを追求する必要はあるでしょうけど、
フィクションを描いた作品に「リアリティ」を求めるのはどうなのよ?
という意見を僕は持っています。
漫画のほとんどはフィクションです。
現実では味わえない事や展開が気軽に楽しめる創作物です。
もちろんある程度のリアリティが有っても良いと思いますが
リアリティを第一に考えるのはどうかと思うのです。
この前紹介した「最上の命医」に関してはこんな記事がありました。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20071229-OYT8T00150.htm
同病院は、マンガの主な読者層がこれまで監修してきた
ドラマの視聴者層よりも、年齢の低い子どもたちであることに着目。
「多少の誇張や脚色があっても、子どもたちに医療情報や
外科医の仕事の素晴らしさを伝えられる利点の方が大きい」と判断、
監修をサンデー編集部に申し出た。
(記事より引用)
リアリティをある程度犠牲にしてエンタテイメントとしての
楽しさを第一義に考えていて、その中で伝えたい情報を
きっちり描いてもらおう、という考えが伝わってきます。
「最上の命医」の中で、医者は目の前の命を救う事が
その人によって後に生まれる多くの人々を救う事になると説き、
それを「無限の樹形図」という言葉で表現しています。
作品に影響を受けてその道を志そうとする者を僕は消したくありません。
フィクションに対してリアリティという観点で突っ込む人は
フィクションをフィクションで楽しめない残念な人なのかな……
と、まとまらないので無理やり終わらせます。
また気が付いた事があれば追加エントリ上げるかも。
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