下のエントリを読んで思ったことを徒然と。
物語の進行方向について(日本漫画のメリットとか)
(from 島国大和のド畜生)
http://dochikushow.blog3.fc2.com/blog-entry-770.html
医者の待ち時間で見たチキチキマシン猛レースで登場する車が、
常に左向きに進んでいる事に気づいて書かれたこのエントリ。
以前、アメリカお土産に米国版ジャンプなどの
アメリカで発売されている漫画本をいただいたのですが、
開き方も日本と同じ右綴じ、台詞なども分からなくはないなのに
なぜか読み難い……と感じていたのですが、
理由の1つがこれだったのかと膝を叩きました。
なるほど、物語の進行方向と台詞の向きが合ってなかったからか。
日本語は縦書き文化だから右綴じで進化し、
アメコミは横書き文化だから左綴じに……
きちんと文化にあった進化をしているんだな、と感心しました。
縦書き横書きと言えば「皇国の守護者」に関してのこのエントリ。
2006-11-19 [マンガ][佐藤大輔][伊藤悠]
(from 雑記帳)
http://d.hatena.ne.jp/youkiti/20061119#p1
日本を模したと思われる〈皇国〉と
海外の国を模した〈帝国〉との戦いを描いた作品なのですが、
漫画版では〈皇国〉側の言葉・心情は縦書きに、
〈帝国〉側の言葉・心情は横書きになっているという
さりげない工夫がなされていたのですよ。
また流れに関しては「魔法先生ネギま!」を題材にした
こちらの考察も興味深いですよ。
ネギま!で読む「ネームの文法」前編~コマの中を流れる力~
http://t3303.ifdef.jp/negima_log06.html#0617
(from ネギま!で遊ぶ)
ネギま!で読む「ネームの文法」後編~コマの左右の立場~
http://t3303.ifdef.jp/negima_log06.html#0619
(from ネギま!で遊ぶ)
『漫画のページには「右から左へと流れる“視線の力”がある」』
という持論を、様々なシーンを使って説明しているのですが、
左右の立ち位置を使い分けるだけでここまで読みやすく、
そして情報を織り込む事が出来るのか……と驚かされましたよ。
これは漫画好きの方には是非読んでもらいたい名エントリです。
漫画は空間や時間までも自在に表現できる二次元のアートである……
って言ったらカッコ良すぎかな。
でもこういった表現上の工夫をする余地がまだ残っていたという事に
漫画の奥深さを感じますね。
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