étape 14 Mazamet - Plateau-de-Beille【197 km】
コース図 コース断面図
2000km以上を走ってきた選手達は、いよいよピレネー山脈へと突入。
超級山岳×2、しかも2つめは山頂ゴールという
いきなり厳しいコースレイアウトが待ち受けています。
今日も総合争いに大きな動きが見られそうです。
今日の実況は白戸太朗さん、解説は菊田潤一さん、栗村修さん。
放送開始時点では、グティエレス、ペレス、チュルーカ、
クチンスキー、バレード、コロムと、ここまでのステージでの
逃げ経験者が5人が入った6人が逃げ集団を形成、
105km手前を走行しており、大集団とは10分ほどの差がついていました。
レースは大きな動きが無いまま、集団がタイム差を詰めながら
超級山岳Port de Pailhèresを目指していきます。
緩やかな登りを経て、129km地点からいよいよ1つ目の超級山岳
Port de Pailhèresがスタート。
[標高2001m 標高差1215m 距離16.8km 平均勾配7.2%]
この時点でタイム差は6分40秒ほどまで縮まっていました。
超級の登りに入り、逃げ6人からクチンスキーが脱落。
さらに大集団も集団が分裂し始め、ふるい落としが始まりました。
逃げの5人の中からは、チュルーカがペースアップ。
残り60kmでのアタックは自ら集団に戻りましたが、
残り58kmでの2回目のペースアップでは、
そのまま4人を置き去りにしていきました。
この動きに対しペレス、コロムの2人が追いつき
逃げ集団は3人に絞られました。
大集団からはヴィノクロフが脱落、
平地だと怪我の誤魔化しは効くけど、
山岳では誤魔化しきれないのか……残念です。
さらにポポヴィッチも脱落と、
大集団でも選手がどんどんとふるい落とされ、
あっという間に30人ほどに絞られてしまいました。
グティエレスが追いつき、4人となった逃げ集団が
超級山岳Port de Pailhèresの頂上を通過。
追走の大集団(以下追走集団)は2分50秒遅れで通過、
この追走集団からがマヨも遅れだし、
もう20人ほどしか残っていませんでした
ヴィノクロフは8分以上遅れて通過、
優勝候補最右翼と言われていたヴィノクロフでしたが、
ここで優勝戦線から降りる事となりました。
この後2つ目の超級山岳PLATEAU-DE-BEILLEの登り口まで、
35kmをかけて1471mを下っていきましたが、
この間に逃げ集団では登りで遅れたバレードが合流。
追走集団も少し人数が増えてきました。
逃げ5人は追走集団と2分40秒程の差をつけて
超級山岳PLATEAU-DE-BEILLEの登り坂がスタートしました。
[標高1780m 標高差1250m 距離15.9km 平均勾配7.9%]
逃げ集団では登りが始まった途端にペレス、バレードが相次いで脱落。
追走集団では、ラボバンクのボーヘルトが
登りの入り口からいきなりペースアップ、選手を絞りに来ました。
長い下りで大きくなっていた追走集団でしたが、
このペースアップでどんどんと選手が千切れていきます。
残り13kmを前にして先攻する3人からコロムがアタック。
グティエレス、チュルーカは追いかける事が出来ず、
一気に距離が開いていきました。
追走集団からはマヨが再び集団から遅れ始めます。
さらにバルベルデも脱落……
昨日のTTで遅れてモチベーションが下がったのか、
早々にステージ優勝争いから脱落となりました。
集団の後方に下がりがちだったクレーデンも、
残り10kmを切った所で辛抱しきれず集団から遅れていきます。
追走集団にラスムッセン、エヴァンス、コンタドールの
上位3人が残っているだけにここで遅れるのは痛すぎる。
集団から遅れたクレーデンは、
離されまいと懸命にペダルを踏んでいきます。
残り8kmを切った所で、ポポヴィッチが脱落。
このタイミングでライプハイマーがアタックを仕掛けました。
このアタックは決まらなかったものの、
直後のコンタドールのアタックで追走集団はさらにペースアップ。
さらにラスムッセンも続けざまにアタック……
ここでのアタックは決まらず、遅れた選手に追いつかれます。
しかしこのアタックでクレーデンは完全に遅れ、
カシェキンも置いていかれるなど、
アスタナの上位勢がともに脱落してしまいました。
ソレルのアタックで追走集団が5人に絞られた後、
今度はコンタドールがアタック……
このアタックでラスムッセンは追いつきましたが、
エヴァンスを引き離す事に成功。
これで追走集団はラスムッセンとコンタドールの2人だけに。
そのままエヴァンスとの差を広げていきます。
しかし新人賞対象選手がこれだけの力を見せ付けるのは凄いな。
上位3人の中で唯一遅れたエヴァンスですが、
第2追走のサストレ、ソレル、ライプハイマー属する集団からも
遅れだしてしまいました。
残り4kmのアーチを超えた所で、逃げていたコロムは
追走の2人に追いつかれます。
コロムは2人についていこうと試みますが、
結局耐え切れず遅れてしまいました。
これでステージ優勝争いは、ラスムッセンとコンタドール2人の争いに。
3人の追走集団からはソレルがアタックして抜け出します。
3位に入ればラスムッセンとの山岳ポイントの差は
最小限に抑えられるので、この抜け出しの意味は大きいです。
逃げていた2人はそのままゴールへ。
最後はコンタドールが抜け出してステージ優勝。
ラスムッセンは2位でしたが、コンタドール以外の選手との
タイム差を広げる事が出来たので、最高に近い出来と言えます。
ソレルが3位に入った為、山岳賞争い差は2点ビハインドで抑えられました。
総合成績、山岳賞ともにラスムッセンが自力で守りました。
ポイント賞のボーネン、新人賞のコンタドールも変わらず。
チーム総合ではディスカバリーチャンネルが逆転
アスタナに1分58秒差をつけました。
・étape 14 個人成績
1位 5h 25m 48s アルベルト・コンタドール(DSC)
2位 same time ミカエル・ラスムッセン(LAB)
3位 + 37s マウリシオ・ソレル(BAR)
・étape 14 終了時総合成績
1位 64h 12m 15s ミカエル・ラスムッセン(LAB)
2位 + 2m 23s アルベルト・コンタドール(DSC)
3位 + 3m 04s カデル・エヴァンス(PRL)
全選手個人成績 & ステージ成績 etc.(from J Sportsサイト)
ピレネー山脈2日目、最後は下りゴールですが、
2級・2級・1級・超級・1級と大きな起伏が続く難コース。
休息日前なので、大逃げに賭ける選手も出てくるかも。
étape 15 Foix - Loudenvielle Le Louron【197 km】
コース図 コース断面図
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