新海誠さんによる2作目の商業作品。
3月に公開されたばかりですが、早くもDVD化されました。
特典のカットフィルムは、第1話の路線図を眺めているシーン。
結構良いシーンが当たってくれまして、かなり嬉しかったですよ。
新海誠さんの作品の売りの1つである美術は、前作を超える美麗さ。
今回はロケハンを徹底して行ったという事で、
現実の風景を上手くアレンジしてCG化しています。
そして新海さんならではの光の描写が、
美しさにさらなる彩りを加え、印象深く心に届きます。
(こちらを参考に 公式サイトのフォトギャラリー)
劇場では素早いカット割りで見きれなかった部分も、
DVDで1枚1枚をゆっくりと堪能する事が出来ました。
ストーリーの方は、正直人を選ぶ展開になっています。
惹かれる人にとってはとことん惹かれる物語ですが、
そうではない人にはあまり受け入れられない作品かも。
近い体験がある人は心の傷をえぐられる事になるようです。
この「秒速5センチメートル」は
『桜花抄』、『コスモナウト』、『秒速5センチメートル』
以上の3本の短編で構成されており、時間は約1時間。
主人公・遠野貴樹を中心にした人物模様が描かれています。
第1話『桜花抄』は小学生時代、
転校していった篠原明里を訪ねる為に、
東京から栃木まで1人で旅する過程を描いています。
小学生だからこそ感じる2人を隔てる距離の大きさ、
その距離を埋める事が出来ない無力さ……
そんな事が感じられる物語です。
第2話『コスモナウト』は高校生時代、
種子島に引っ越していた遠野貴樹に想いを抱く
澄田花苗を視点に物語が展開。
目の前にいる貴樹を眺めている花苗ですが
当の貴樹ははるか遠くを眺めている。
近くに居るのに手が届かない……悲恋を描いています。
第3話『秒速5センチメートル』では貴樹も社会人に。
しかし……この話は是非実際に見ていただきたい。
「秒速5センチメートル」というタイトルが出てからがこの作品の本番、
ここまでの話は最後の5分に向けての種まきなのです。
ここの怒涛の展開は見る場所がたくさんあるのに
どんどんとカットが変わっていくので1回で追いきるのは大変。
でも2回目に見るとさらにきつく感じられるので
2回目を見るにもまた大変でした。
少し間を置いてからまた見ようかと。
この作品を見るのにはパワーが要りすぎます。
コミックス・ウェーブ・フィルム
水橋研二(俳優)近藤好美(俳優)尾上綾華(俳優)花村怜美(俳優)新海誠(監督)
発売日:2007-07-19
発送時期:近日発売 予約可
ランキング:1
おすすめ度:
新海監督らしい作品
自分的には百点!!
ひと恋するはいつも切なきなり
どこにでもあること
すべては結末のために。
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