1作目の「フェルマーの最終定理」で類稀なる才能を見せ付けた
サイモン・シンさんの2作目がついに文庫版で登場。
本の面白さについては文句のつけようがなかったのですが、
いかんせん税込2730円という価格が、
気軽にオススメできない原因となっていたのです。
しかし今回発売された文庫版は、分冊されてしまいましたが
2冊あわせて1280円と半額以下で手に入るように……
僕は前の本も持っていたのに、お布施のつもりで買いました。
著者のサイモン・シンさんは、素粒子物理学の博士号を持つ事からも
ちょっと難解な分野の事でも理解できる頭脳を持っています。
そしてテレビ局での経験から、その知識を平易な言葉で
分かりやすく伝える技術にも長けています。
この本は、様々な暗号の歴史やシステム、
そして暗号を巡る人間ドラマを盛り込むという
ボリューム満点の作品になっています。
しかしながら難しい専門用語があまり使われておらず、
システムも実例を使いながら説明しているので
とても読みやすい本に仕上がっています。
1作目「フェルマーの最終定理」の際に見せていた
その取材力と構成力はこの本でもいかんなく発揮されており、
人類の暗号史がほとんど分かる……というのは言いすぎかな。
難しい本はちょっと……と思われる方、
第1章だけでも読んでみようと思ってください。
暗号が作ってきた数々の歴史から
暗号の世界の奥深さを感じ取る事が出来ると思われます。
新潮社
サイモン・シン(著)青木 薫(翻訳)
発売日:2007-06
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:288
新潮社
サイモン・シン(著)青木 薫(翻訳)
発売日:2007-06
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:366
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