女子高生の榎稲穂が、様々な事件・トラブルを解決していくこの作品。
榎稲穂ちゃんが動植物・昆虫博物館の娘さんという事で、
事件・トラブルの元となっている物は全て「虫」……
シロアリ、オオスズメバチと言った有名な種から
チョウバエ、アオバアリガタハネカクシという
あまり身近ではない種を題材に用いた全4話。
という事で、虫が苦手な人には厳しい描写もあるかも。
でも「虫」を退治するのでなく、どのようにして追い払うか
という点に主眼を置いて描写している点は面白い試み。
そのような描写から、それぞれの虫が持つ役割に対しての
リスペクトが感じられるのが良いですね。
内容が内容だけに人を選ぶ作品かもしれませんが、
今まで知らなかった虫の知識を得るにはぴったりの作品。
でも……お色気成分もちょっと多めなので、
女性にはなかなか勧めにくいかな。
女性にこそ読んでほしい題材の作品なのですけど。
秋田書店
藤見 泰高(著)カミムラ 晋作(イラスト)
発売日:2007-06-20
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